(6)
「あの山のほうにグインの端末が落ちてた。なので向こうからの連絡がない。たぶん山で遭難してる、ってどこまで逃げてんだよ」
「イリーナはわたしたちとグインの捜索、あとの隊員はドールといっしょに、原生生物の討伐を再開して」
わたしたちは山に行って、グインを捜索した。
「見てください、あそこに砦のようなものが」
わたしたちはリンが指さすほうをみた。
ゲートには見張りの異星人らしき兵士がいる。その奥にいくつかの建物がある。
「みんな、武器をしまって。まずは友好的に対話するべきよ」
エルマは見張りに話しかけた。
「地球人、皆殺し」
「エルマさん!」
「おそい、あたしはもう準備できてるよ、スクリーマー!」
イリーナの術で、見張りは眠くなった。
「おい、あたしら以外の地球人を知ってるか」
「さっき、ひとり、ふらふらやって来た。今ごろ、あの指令塔でくたばってる」
わたしたちは、奥の指令塔に走った。
中にブレイド隊員がたおれていて、そばにヴァンダムそっくりの、敵の司令官が立っている。
「なんだ、キサマら、われらバイアス人に勝てるつもりか」
上の階からバイアス人の兵士が3人おりてきた。
そのとき、グインが立ち上がった。
バイアス人たちは、おどろいて、ふり向いた。
「ワイルドビート!」リンがシールドで、敵の背後から連打した。
「スクリーマー!」イリーナが敵のひとりを眠らせた。
「ストリームエッジ!」エルマが二刀流の回転切りで、敵の指令官に大ダメージをあたえた。
わたしはロングソードをグインに投げた。
「ブレイドサイクロン!」グインが剣の連続攻撃をした。
バイアス人は次々とたおれた。のこった司令官にグインが止めをさした。
「勝ちましたね、エルマさん」
「リンもみんなも、よくやったわ、みんなでつかんだ勝利よ。それから、グイン、無事よかったわ」
「すきを見て逃げるつもりで、死んだふりしてたんっすよ」
「喜べグイン、特別に今日の夕飯は、あたしが作るよ」
「う、うれしいっす。(あとで胃薬1ダース買おう)」
「それより、すぐにNLAにもどるべきよ」
「そうね、シトリン、あなたの言う通り。勝利でうかれてる場合じゃない。急いで撤収しましょう」
わたしたちは、ゲートへ走った。
そのとき、ダチョウみたいな敵の機動兵器があらわれた。
「まずいわね、さっきの戦闘でみんな疲れてる。油断した。わたしの責任よ」
「エルマさん、見てください」
ゲートの向こうに、イリーナチームの隊員たちとドールがいた。
ドールのレールガンが、ダチョウの頭を吹っ飛ばした。
あとは、みんなで袋叩きにして、やっつけた。
「助かった、でも油断禁物。長居は無用。今度こそ撤収!」